輸入木材の供給がひっ迫して日本に入ってこないため木材価格が高騰している
『ウッドショック』日本では2021年3月頃から表面化してきました。工務店の担当者さんからプレカット工場に入荷が無くなり受注できないとの連絡が入ったのが4月。
山口で建築予定のHさまも着工の目途が立たない状況に。。。
大量の建築をする大手メーカーが手当たり次第にプレカット工場に注文を入れて言い値で木材確保に動いているのでどんどん木材の値段が上がってしまっている。
ウッドショック背景
アメリカの経済政策で住宅ローンの金利が低下したこと、テレワークで在宅時間が長くなりアメリカでは郊外での建築が一気に増加。木材は国内消費されて輸出する木材は激減。
さらにコンテナ不足や貨物船の減便も拍車をかけて輸入木材が日本に入ってこない事態になりました。
日本は近年、輸入木材に頼ってきた背景から日本国内の林業供給は減少していました。
ここにきて急に国内産木材を確保しようとしても、急に木は育たない・・・。
地場の工務店が苦境に
大手ハウスメーカーやビルダーが木材を大量に確保に動き出すと地場の工務店に供給される木材が激減。
プレカット工場も高値で買ってくれるハウスメーカーに優先的に供給するのは仕方ないですよね。
私の知り合いの住宅会社に聞きましたが、広島、山口、島根、千葉、神奈川すべての工務店が影響が出ているようです。
価格も2万~3万円/坪アップしているようです。現在確保できている木材は大体秋までの着工分。年末から着工予定の物件は目途が立っていない状況がほとんどのようです。
もともと国内産木材使用の会社は影響なし
そんな中でも、今まで国内産木材のみを使用してきた工務店は全く影響が出ていません。価格上昇もなし。
生産者と直接契約を交わして乾燥からプレカットまで一連作業工程を築いてきた会社は受注、工程ともに順調そのもの。
私がサポートしているSさま、Nさまもこの工務店と請負工事契約を締結していてこれから棟上げを控えていますが、価格上昇、工程全く問題ありません。
建築会社の状況と工期確認が必須
これから家づくりの計画を始める方は
ウッドショックの影響を建築会社によく確認すること
着工、完工時期をよく確認すること
土地から購入の方は、先に土地を買ってしまうと、決済しても着工できずに、つなぎローンの金利がかかることになるので注意が必要です。
いつまで影響があるのかというと、数か月で解消という情報から数年単位という情報までいろいろ出ていますが、今日時点ではまだはっきりしていないのが現状です。
これを機に日本の林業が復活する転機になれば良いと思います。